#竹内流備中伝 #豊岡稽古 #鞘之内とは 2020.12.22
豊岡では、居合(作州、備中、鞘之内)、真棒を稽古。日々稽古しても課題はつきない。
バラダさんは聴風館で付手の右置刀を稽古してきたという。しかし、本手の鞘之内は稽古していないという。
それでは、この鞘之内の本来の趣旨が分かりにくいだろうと、鞘之内を稽古した。
鞘之内とは剣を抜かずに戦いを納める事に意味がある。しかしながら、付手の右置刀は、我が敵意がない事を相手に示しつつも、相手が攻撃してきた場合の対処術として、剣を抜くことを教える形になっているからだ。
竹内流備中伝は、相手を活かす『絡めて討たず』という考え方が原則であるため、本手の鞘之内の精神は、付手の右置刀にも踏襲されると考える事が自然と思われる。すなわち、剣を抜いても牽制に用いるのであり、斬撃することは意図していないことに気付く必要があると思われる。
そのためにも、相手の動向から眼を離さない必要があるのではないか?
一、右膝に寄せた剣を飛び越す場合に脚力だけで飛び越せない場合は、地に手をつくのもやむを得ないが、その場合も目線は相手に置く必要がある(このため脚力だけで飛び越す方を稽古する方が望ましい。)
一、右膝の剣を左手に持ち替えて左に転ぶ場合には、前方回転(相手から目を離す)ではなく、左横回転受身(相手から目を離さない)で行う必要があるのではないか。
一、右膝の剣を左手で抜き右手で後に鞘払いする形であるが、鞘の内の本手のように使えば、鞘を前(相手)に飛ばして牽制する手が使えるのではないか。
一、鞘之内の技を使うには、相手だけでなく、自分も怪我しないように、十分注意する必要がある。やはり、相手だけでなく、周囲にも眼配りする必要があり、目が離せない。
何時目付手之内御油断無様
なんどき めつけ てのうち ごゆだん なきよう
この当たり前の基本動作を念頭に置いて、
如何なる技も安全に使えるように日々工夫することが、日々の稽古だと改めて思う。
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