白鵬の妙手 2019.11.28
白鵬の立会い時のかち上げが物議を醸している。
左手を目眩ましのように差し出し、相手が左(白鵬から見て右)にかわして出てくるところを、右臂でカウンター気味にかち上げる妙手で、立会いの出鼻をくじくタイミングが絶妙だか、どちらかと言えばエルボー批判の声が多い。
2019 九州場所での遠藤との取り組み
でも見られた。
相撲の取組で「反則負け」となる動作
次の8つあり、これを行うと反則負けとなるが、白鵬のように、右臂で相手の顔をかち上げるのは、下記の①、③には該当しない、グレー技という軍配なのだろうが、白鵬が左手を上げた時にとっさに左を向いた相手には、右臂が正面から来るために、鼻や顎をフックのように打たれ、鼻血を出したり、軽い脳震盪を起こして倒れる力士もいる。
① 握りこぶしで殴る。
② 頭髪を故意につかむ。
③ 目やみぞおちなどの急所を突く。
④ 両耳を同時に両手で張ること。
⑤ 前立揮をつかみ、また横から指を入れて引くこと。
⑥ 喉をつかむこと。
⑦ 胸や腹を蹴ること。
⑧ 1指または2指を折り返すこと。
本場所の土俵上で禁じ手で反則負けになるケースはめったにないが、髷をつかんだり,前立揮をつかんで、反則負けになるケースは見られる。「故意に」行った反則かどうかは、行司や審判委員の判断となり、力士に本人に故意かどうかを確認するということはない。
もっとも横綱の品格を問われているのが白鵬の現状だ。勝負の厳しさという言葉で評価する人もいる一方で、反則スレスレでやりすぎだと嫌う人も多い。
過去の取り組みをみても、
左手の張り手、右臂のかち上げ
というワン・ツーパターンは変わらない。
50勝を目指すという白鵬はこの当身技を使い続けるのではなかろうか。左手を出した時には、既に相手の時間の中に入っているため、相手の力を制しながら相手の懐に入っていける妙手だからである。
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